見直されつつあるビタミンDの機能性

見直されつつあるビタミンDの機能性

ビタミンDの働きで私たちの頭にすぐ浮かぶのは「カルシウムの吸収を助ける」ということですが、これは正確に言うと再吸収を含めた「カルシウムの血中濃度を一定に保つ(カルシウム恒常性)」働きです。

これは現代の分子生物学や生化学によって、細胞内のビタミンD受容体の存在と働きが解明されたことによって正確に分かったことです。

ビタミンDを細胞の中に受け入れて、遺伝子転写の調節をするこの受容体は、全身の細胞に存在
することが分かっていて、各細胞において何らかの働きをしていると考えられます。

その中でビタミンDの注目すべき働きの理由を3つ上げてみます。

一つは「うつの改善に効果がある」という理由です。

この働きは脳と腸に分けて考える必要があります。脳では受容体と結びついたビタミンDが遺伝子に働きかけ、トリプトファンをセロトニンに変換します。

セロトニンはノンアドレナリンやドーパミンの活動を調節し、不安感をなくし、精神を安定させ、落ち着かせる神経伝達物質です。

一方、腸内ではクロム親和性細胞によって、セロトニンが産生され腸の蠕動運動を促進する働きをしています。過剰なセロトニンは下痢や炎症を引き起こしますが、ここでのビタミンDはこのセロトニンの分泌を制御します。

体内のセロトニンは90%が腸にあり2%が脳にありますが、腸内のセロトニンは脳関門を通ることが出来ません。

脳内のセロトニンは脳内で独立して産生されます。残りの8%は血小板の中に存在しています。
という訳でビタミンDは脳ではトリプトファンを介してセロトニンを作ります。

腸では反対にセロトニンによる過剰な刺激を抑制して穏やかな腸を作ります。どちらの作用も精神安定には欠かせ無い作用で、これがうつの改善に効果があるという理由です。

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