最新|血中ビタミンCと脳の構造:日本人2000人を調べたMRI研究

最新|血中ビタミンCと脳の構造:日本人2000人を調べたMRI研究

ビタミンCというと、まず風邪や肌のために思い浮かべる方が多いかもしれません。ところが2026年6月、このおなじみのビタミンと「脳のかたち」との関わりを調べた研究が、日本から報告されました。

舞台は青森県弘前市の岩木地区。そこで暮らす高齢者2,044人を対象に、空腹時の血液中のビタミンC濃度と、MRIで撮影した脳の構造を照らし合わせた、大規模な調査です。

その結果は、血中のビタミンC濃度が高い人ほど、脳の灰白質や白質の量、そして記憶や思考に関わる脳のネットワークの指標が保たれている傾向が見える、というものでした。

しかも、年齢や生活習慣など、脳の状態を左右しそうな条件を統計的に除いても残った関連です。

ビタミンCと脳、一見すると結びつきにくい二つに、どんな接点があるのでしょうか。今回は、この新しい研究が見たものと、その背景にある体の仕組みをあわせて見ていきます。

◼️記事の要点

  • 青森県弘前市の高齢者2,044人を対象にした研究で、血中ビタミンC濃度が高い人ほど、MRIで見た脳の灰白質・白質の量や、記憶に関わるネットワークの指標が保たれている関連が報告されました。

  • ビタミンCは脳内で主要な抗酸化物質として働き、脳脊髄液中の濃度は血液中の2倍以上に保たれているなど、脳にとって身近な栄養素であることが知られています。

  • これは一時点で比べた横断研究で、研究者らはビタミンCが脳の萎縮を防ぐと結論づけるものではないとしています。果物や野菜を含む食事でビタミンCの状態を保つ文脈で読むとよさそうです。