最新|敗血症の重症化を招くのはミトコンドリアのエネルギー不足だった:チアミン・カルニチン・CoQ10に回復を助ける可能性

最新|敗血症の重症化を招くのはミトコンドリアのエネルギー不足だった:チアミン・カルニチン・CoQ10に回復を助ける可能性

感染症がきっかけで全身状態が急激に悪化する「敗血症」は、集中治療の現場で今も大きな課題であり続けています。抗菌薬や輸液、昇圧剤といった治療が進歩した一方で、なぜ同じ治療を受けても回復する人と重症化する人がいるのか、その分かれ道の正体は長らくはっきりしていませんでした。

2026年、105件もの研究を統合したシステマティックレビューが学術誌Frontiers in Cellular and Infection Microbiologyに発表されたと報告されています。

そこで焦点が当てられていたのは、細胞のエネルギー工場である「ミトコンドリア」の機能不全でした。そして、その回復を後押しする存在として名前が挙がっていたのが、チアミン(ビタミンB1)、L-カルニチン、CoQ10という3つの栄養素です。

記事の要点

  • 敗血症の重症化には、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアの機能不全が中心的に関わっているという整理が、105件の研究を統合したレビューで報告されました。
  • チアミンはエネルギー代謝の要となる酵素の働きを助け、乳酸の処理を改善する方向に働くとされています。
  • L-カルニチンは血中濃度が高い患者ほど、CoQ10は昇圧剤の使用期間やスコアの改善と関連していたことが報告されています。