食の世界には流行がつきものです。少し前まではスーパーフードとしてチアシードやキヌアが注目され、その後は抹茶が世界中のカフェを席巻しました。
SNSがきっかけで特定の食品が一気にブームになり、健康効果がまことしやかに語られるという現象は、もはやおなじみの光景です。
そして今、次なるトレンドとして海外で急浮上しているのが黒ごまです。
日本人にとってごまは昔から身近な食材です。白ごまも黒ごまも、料理の仕上げに振りかけたり、ごま和えにしたり、ごま豆腐やごまだれにしたりと、日常的に使われてきました。
しかし今、海外のSNSでは黒ごまが白ごまよりも健康効果が高いとされ、血糖値の低下や心臓病のリスク低減、さらには白髪を黒くする効果まで謳われています。
こうした主張はどこまで科学的に正しいのでしょうか。アデレード大学の栄養学の専門家であるEvangeline Mantzioris氏が、The Conversation誌上で詳しく解説しています。
記事の要点
- 黒ごまは白ごまに比べて脂質、たんぱく質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの含有量が全般的に高く、抗酸化物質であるフェノール類やリグナン類も豊富に含まれている。
- ごま全般の健康効果に関する系統的レビューでは、BMI・血圧・コレステロールの低下が報告されたものの、研究の質が低く、確定的な健康推奨には至っていない。
- 黒ごまが白髪を改善するという科学的根拠は見つかっておらず、普段の食事で摂る量を考えれば、黒ごまと白ごまのどちらを選んでも健康への影響に大きな差はないと専門家は結論づけている。