夏の終わりの店先に、青々とした産毛をまとったオクラが並びます。刻んだ切り口からあらわれる、あの独特のねばり。
冷奴にのせたり、めかぶや納豆と和えたり、さっと茹でておひたしにしたり。暑さで食欲が落ちる時期でも、つるりと喉を通る、ありがたい夏野菜のひとつです。
このねばりは、独特の食感を生み出しながら、食後の血糖や脂質ともゆるやかに関わっています。ねばりの正体を知ると、いつものオクラの一皿が、少し違って見えてきます。
記事の要点
オクラのねばりの正体は、ペクチンをはじめとする粘性多糖類を中心とした水溶性食物繊維で、水を含むと粘り気のあるゲル状になる性質を持っています。
粘性のある水溶性食物繊維は、胃から腸への食べ物の移動をゆるやかにし、糖や脂質の消化・吸収のペースを穏やかにすることが知られています。
食後血糖をゆるやかにしたい晩夏の食卓で、オクラは無理なく水溶性食物繊維を足せる一皿になります。汁物や和え物にすれば、溶け出したねばりごといただけます。