大腸がんとビタミンDの関係について、また一つ興味深い臨床研究が報告されました。
デンマークの健康メディアHealthandscience.euは、ビタミンD不足のある大腸がん患者に対して、通常よりしっかりとしたビタミンD3補充を行うことで、炎症マーカーの一つであるIL-6が低下したと紹介しています。
元になっているのは、British Journal of Cancerに掲載されたドイツの二重盲検ランダム化プラセボ対照試験です。
大腸がんは、世界的にも患者数・死亡数が多いがんの一つです。
近年は、手術や薬物療法だけでなく、栄養状態、炎症、腸内環境、免疫応答といった体の土台が、治療後の経過や生活の質にどう関わるかにも関心が高まっています。
今回の研究では、低ビタミンD状態にある大腸がん患者で、血中ビタミンD濃度を見ながら補充したとき、予後と関わる炎症マーカーがどのように動くかが検討されました。
記事の要点
- ビタミンD不足のある大腸がん患者126人を対象にしたドイツの二重盲検試験で、個別化ビタミンD3補充によりIL-6が有意に低下しました。
- 補充方法は、BMIと血中25(OH)D濃度をもとに導入量を調整し、その後は1日2,000IUを12週間続ける設計でした。
- 今回の結果は、ビタミンDを摂取量だけでなく、血中濃度、炎症、腸・免疫のつながりから見る重要性を示しています。