オリーブオイルは、地中海食を代表する食材として、これまでにも心臓病や代謝疾患のリスク低減に役立つとして広く知られてきました。スーパーや食料品店でも日常的に手に入るようになり、日本でも健康意識の高い方を中心に積極的に取り入れる人が増えています。
一方、日本では認知症の患者数が年々増加しており、2025年には高齢者の約5人に1人が認知症を患うとも言われています。認知機能の低下を防ぐ食事の工夫に関心が集まる中、「どのオリーブオイルを選ぶか」という視点が、これまでにない重要性を持ってきています。
スペインのロビラ・イ・ビルジリ大学(URV)の研究チームが発表した最新の研究は、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルのあいだに、腸内細菌叢と認知機能に対する明確な違いがあることを初めて人間を対象とした前向き研究で示しました。この研究は、食の質が脳の健康にいかに深く関わっているかを改めて問い直すものです。
記事の要点
- バージンオリーブオイルを摂取した高齢者は、腸内細菌の多様性が高まり、認知機能の改善が確認されました。一方、精製オリーブオイルでは腸内細菌の多様性が低下していました。
- 腸内細菌の「アドラークロイツィア属」が、バージンオリーブオイルの摂取と認知機能の維持との関連を示す指標として特定されました。
- 研究者たちは、オリーブオイルの「量」だけでなく「質」が重要であり、エクストラバージンオリーブオイルを積極的に選ぶことが脳の老化予防につながると強調しています。