最新|活性型ビタミンDとCOVID-19重症化:貯蔵型では見えない指標

最新|活性型ビタミンDとCOVID-19重症化:貯蔵型では見えない指標

ビタミンDとCOVID-19の関わりは、パンデミックのさなかから繰り返し語られてきたテーマです。

ビタミンDが足りないと重症化しやすいのではないかという話を、耳にした方も多いかもしれません。ただ、その議論の多くは、血液検査で測る25(OH)Dという一つの指標をもとにしたものでした。

あまり知られていませんが、ビタミンDには大きく分けて二つの形があります。

血液中に蓄えられている「貯蔵型」と、体の中で実際に働く「活性型」です。健康診断などで測るのはたいてい貯蔵型のほうで、活性型まで調べる機会はそれほど多くありません。

2020年春、トルコ・イスタンブールの病院で入院患者185名を対象に行われた観察研究は、この二つの形を分けて測定し、どちらがCOVID-19の重症化や死亡とより深く結びつくのかを調べました。

同じビタミンD不足でも、どの指標を見るかによって意味合いが変わってくる、その輪郭を描き出した研究を読み解いていきます。

◼️記事の要点

  • 血液検査で一般的に測る貯蔵型ビタミンD(25(OH)D)と、体内で実際に働く活性型(1,25(OH)2D)とでは、COVID-19の経過との結びつき方が異なることが示されました。

  • 入院患者185名の観察研究で、重症化を独立して予測したのはどちらの指標だったのか。貯蔵型と活性型で結果が分かれた点が、この研究の見どころになっています。

  • さらに、重症化に関わる因子と、死亡に関わる因子は同じではありませんでした。ビタミンDを体のどの段階で捉えるかという問いにもつながる内容です。