骨の話になると、まずビタミンDとカルシウムの名前が挙がります。日光を浴びる、乳製品をとる。骨を守るための助言は、たいていこの二つから始まります。
ところが、股関節を骨折した高齢者と、骨折していない同年代を並べて血液を調べた研究で、少し意外なことが起きました。
ビタミンDが足りない人の割合は、骨折した側で85.6%。骨折していない側でも81.1%。ほとんど変わらなかったのです。
足りていないこと自体は事実でした。ただ、それは骨折した人だけの特徴ではなかった。では、両者を分けていたのは何だったのか。今回はその研究を中心に、骨粗鬆症と骨折で低値が報告されている栄養素を見ていきます。
記事の要点
中国で行われた612人の研究では、股関節骨折の高齢者と健常な高齢者を分けていたのはビタミンDではなく、ビタミンA・葉酸・ビタミンK1でした。
ビタミンA欠乏は骨折患者の60.0%、健常者の19.5%。葉酸欠乏は55.7%と17.6%で、いずれも3倍前後の差がついています。
イラクの研究では、マグネシウム欠乏のほうがビタミンD欠乏より骨密度への影響が大きいと報告されました。