夏になって日差しを浴びれば、冬の間に減っていたビタミンDは自然と戻ってくる。そんなふうに考えている方は、少なくないのではないでしょうか。
ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でつくられるため、日差しの強い季節に外で過ごせば体内の量は回復しやすい、と長く考えられてきました。
ところが、英国・ニューカッスル大学のチームが2026年に報告した研究では、この夏になれば戻るという前提が、すべての人に当てはまるわけではないことが示されました。
北イングランド(北英国)に暮らす高齢者や、民族的マイノリティの背景をもつ人々では、夏の強い日差しを受けてもビタミンDの値が改善せず、一年を通じて不足したままだったというのです。
季節に関係なく続く不足。これは、日照の少ない冬だけを気にしていればよい、という従来のイメージとは少し違う景色です。今回は、この研究が何を見つけ、私たちが暮らしの中でどう受け止めればよいのかを見ていきます。
◼️記事の要点
ニューカッスル大学の研究では、北イングランドに暮らす65歳以上の成人 約300人のうち、半数以上が夏でもビタミンD不足のままだったと報告されています。
日差しの強い季節に外で過ごせば足りる、という前提が、高齢者や民族的マイノリティの人々には当てはまらない可能性が示されました。
高リスクの人ほど、夏の外出に頼るより、年間を通じた食事やサプリメント、日常的な相談で備える方法が現実的だと論文は述べています。