最新|ビタミンDを足した乳がんの化学療法:がんが消えた人が24%から43%に増えた

最新|ビタミンDを足した乳がんの化学療法:がんが消えた人が24%から43%に増えた

乳がんの治療は、この数十年で大きく進歩してきました。手術、化学療法、放射線、ホルモン療法など、さまざまな方法が組み合わされ、多くの人の力になっています。

そんな標準的な治療に、身近な栄養素を一つ加えるだけで、効果がさらに高まるかもしれない。2026年に改めて注目を集めたのが、ブラジルの研究チームによるビタミンDの試験です。

手術前に行う化学療法にビタミンDを組み合わせたところ、治療後にがんが見つからなくなった人の割合が、加えなかった場合より高かったと報告されました。標準治療を支える栄養としての可能性です。今回は、この前向きな試験が示したことを見ていきます。

記事の要点

  • ブラジルのサンパウロ州立大学の研究チームが行い、専門誌『Nutrition and Cancer』で報告された試験では、乳がんの手術前化学療法を受ける女性80人を、ビタミンD3を1日2000国際単位とる群と、とらない群(プラセボ)に分けて比べました。

  • 約6か月の治療の後、手術で取り出した組織に浸潤がんが見当たらない「病理学的完全奏効」に達した人の割合は、ビタミンDを加えた群で43パーセント、加えなかった群で24パーセントだったと報告されています。

  • ビタミンDは免疫のはたらきや細胞の増殖の調整に関わるとされ、標準的な治療を支える栄養として注目されます。日々の食事や日光からも補える身近な栄養素であることも、前向きに受け取れる点です。