お酒はほどほどに、とよく言われます。アルコールは体にとって負担になりやすく、できれば控えたほうがよい。そんな印象を持っている方は少なくないと思います。
ところが栄養や代謝の研究をたどっていくと、ワインについては少し違う報告が続いてきました。適度に飲む人のほうが、2型糖尿病になりにくい。そんな観察が、いくつもの集団で繰り返し見られてきたのです。
2026年、栄養の専門誌『Nutrients』に、このテーマを整理したレビュー論文が掲載されました。
適度なワイン摂取と2型糖尿病の関係について、これまでの知見をまとめたものです。お酒なのにリスクと逆に動く、という一見ちぐはぐな話を、どんな条件のもとで、どこまで言えるのか。
今回はこのレビューの内容を追いながら、ワインと血糖をめぐる関係を見ていきます。
◼️記事の要点
適度なワイン摂取は2型糖尿病の発症リスク低下と関連すると報告されており、とりわけ赤ワインを食事とともに飲む場合に、その傾向がはっきりすると書かれています。
すでに2型糖尿病がある人でも、脂質の状態の改善や、心血管の合併症・心血管による死亡・全死亡のリスク低下との関連が示されています。
鍵になるのは「赤ワインを、食事とともに、地中海食のなかで、軽度から中等度に」という飲み方で、この条件のもとで良い関連がはっきりすると整理されています。