最新|セリアック病の脳症状:腸のマグネシウム吸収低下が神経炎症を後押しする可能性

最新|セリアック病の脳症状:腸のマグネシウム吸収低下が神経炎症を後押しする可能性

グルテンを避けているのに、頭がぼんやりする。疲れが抜けず、気分も安定しない。セリアック病では、腹痛や下痢だけでなく、頭痛、末梢神経障害、物忘れ、集中力の低下、いわゆる「ブレインフォグ」まで報告されています。

腸の病気が、なぜ脳や神経にまで及ぶのでしょうか。2026年7月に『International Journal of Molecular Sciences』へ掲載されたレビューは、その間をつなぐ栄養素としてマグネシウムに注目しました。

腸の炎症で吸収が落ち、体内のマグネシウムが減ると、神経の過剰興奮、炎症、酸化ストレス、ミトコンドリア機能を抑える力が弱くなる可能性があります。

今回は、セリアック病を、お腹だけの病気として見ないために、腸、マグネシウム、脳を結ぶ新しい道筋をたどります。

記事の要点

  • セリアック病では小腸の炎症や絨毛の萎縮、慢性の下痢、長期の食事制限が重なり、未治療の成人では約13〜17%にマグネシウム不足が報告されています。

  • マグネシウムはNMDA受容体、炎症性サイトカイン、酸化ストレス、ミトコンドリア、血液脳関門に関わり、腸から脳へ続く神経炎症を調節する可能性があります。

  • 研究チームはマグネシウムを、腸の病態に伴って変化し、神経免疫の反応を左右しうる修飾因子として位置づけています。