最新|イチジク多糖類が線虫の寿命を最大16%延長:酸化ストレス防御を動かす可能性

最新|イチジク多糖類が線虫の寿命を最大16%延長:酸化ストレス防御を動かす可能性

熟したイチジクを割ると、やわらかな果肉の中に細かな種が広がり、独特の甘さと食感を楽しめます。生の果実だけでなく、乾燥イチジクやジャム、焼き菓子など、さまざまな形で親しまれてきた果物です。

そのイチジクから抽出・精製した多糖類に、老化研究で注目される働きが見つかりました。

イチジクは古くから食べられてきた一方、果実に含まれる複雑な多糖類の働きは、ポリフェノールなどに比べてまだ十分に知られていません。

今回の研究は、その見えにくい成分を取り出し、生きたモデル生物の寿命と健康状態から確かめたものです。

2026年5月30日に学術誌『Antioxidants』で公開された研究では、イチジク果実由来の多糖類を線虫の一種であるカエノラブディティス・エレガンスに与えたところ、平均寿命が最大16.01%延びました。

さらに、運動能力の改善、老化に伴って蓄積する物質の減少、酸化ストレスへの抵抗力向上も確認されています。身近な果物の中にある複雑な糖質が、体内の防御システムとどのように関わるのかを考える興味深い研究です。

記事の要点

  • イチジク果実から環境負荷を抑えた方法で抽出した多糖類が、老化研究のモデル生物でどのように働くかが検証され、抽出工程と成分の特徴も詳しく分析されました。
  • 寿命の変化だけでなく、運動能力、生殖能力、老化色素、活性酸素などを組み合わせ、寿命と健康状態を併せて評価した点が特徴です。
  • 体内にもともと備わる抗酸化防御を調節するSKN-1と、インスリン・IGF-1シグナル経路が、作用を読み解く手がかりとして注目されています。