薄毛や抜け毛の悩みは年齢を問わず多くの方が抱えるテーマです。
これまでは外用・内服のミノキシジルやフィナステリドといった医薬品、あるいは植毛が主な選択肢として知られてきました。
一方で、副作用や継続のしづらさから、もう少し穏やかな方法はないかと探されている方も少なくありません。
そうした中、2025年に米国の臨床試験で、ノコギリヤシ(Serenoa repens)由来の特殊な脂肪酸抽出物に育毛と抜け毛抑制の効果が示された結果が報告されました。
今回はこの研究を中心に、ノコギリヤシと髪の関係を読み解いていきます。
記事の要点
- ノコギリヤシ抽出物を用いた90日間のランダム化二重盲検プラセボ対照試験で、前頭部・後頭部ともに終毛(太くしっかりした毛)の増加が統計的に有意に確認されたという報告があります。
- 作用の中心は、男性ホルモンのテストステロンを、毛包を縮小させるジヒドロテストステロン(DHT)へと変換する5α-リダクターゼという酵素を抑える働きにあると考えられています。
- ただしサンプル数は60名と限定的で、6ヶ月までの長期データはこれから報告される段階のため、現時点では、選択肢のひとつとして位置づけて考えるとよさそうです。