最新|LED照明はヒトのミトコンドリアに危機をもたらす:UCL最新研究が示すスペクトル不足

最新|LED照明はヒトのミトコンドリアに危機をもたらす:UCL最新研究が示すスペクトル不足

LED照明は省エネと長寿命を武器に、わずか十数年で家庭・オフィス・病院・学校の光をほぼ置き換えました。

電気代や環境負荷の面で確かなメリットがある一方で、自然光とは大きく異なる波長構成を持つLEDが、人間の細胞に静かに影響を与えているのではないかという視点が、研究の現場から発信され始めています。

注目されているのが、ロンドン大学(UCL)のEdward M. Barrett氏とGlen Jeffery氏が2026年1月にScientific Reports誌に発表した研究です。

LEDが放つ青色寄りの限定的なスペクトルと、自然光に含まれる近赤外線の欠落が、ミトコンドリアの呼吸機能にどのような影響を及ぼすのかを人間で検証した内容で、海外メディアでは「これまで見過ごされてきた公衆衛生上の課題」として大きく報じられました。

今回はこの最新研究を中心に、青色光と赤色光がミトコンドリアに与える対照的な働き、そして毎日の光環境にどう向き合うかをまとめます。

記事の要点

  • UCLの最新研究で、LED照明に白熱灯(広スペクトル)を2週間加えただけで色のコントラスト感度が約25%改善し、その効果が補助光を外した後も最大2か月持続したと報告されています。
  • ミトコンドリアは420〜450nmの青色光で呼吸機能が低下し、670〜900nmの深赤色〜近赤外線で逆にATP産生が高まる、波長依存性の強い小器官であると示されています。
  • 対策としては、自然光を浴びる時間の確保、白熱灯やハロゲンランプの併用、室内に植物を置く、赤色光・近赤外線デバイスの活用などが現実的な選択肢として挙げられています。