夏が近づくと、店先にとうもろこしが積まれはじめます。皮つきのまま並んだ緑のかたまりから、ひげの先がのぞいている。
ゆでて、まだ湯気の立つうちにかぶりつくと、粒のひとつひとつから甘い汁があふれます。夏の食卓の、なつかしい定番です。
このとうもろこし、サラダや付け合わせなど野菜として皿にのることが多い一方で、栄養の中身は主食に近い顔ももっています。
甘みがはっきりしているぶん、甘いから控えめにと身構える声も聞きますが、粒を丸ごと食べる食品として見ると、糖と一緒に食物繊維や葉酸、カリウム、そして黄色い色素までついてきます。
野菜なのか主食なのか、なぜあんなに黄色いのか。身近なわりに、意外と整理されていない食べものです。甘さの奥にある栄養の厚みを、旬のあいだに一度ひらいてみます。
◼️記事の要点
スイートコーンは野菜として扱われることが多いものの、炭水化物を一定量含み、栄養的には主食に近い顔をもつ。甘さの奥には食物繊維や葉酸、カリウムも一緒に含まれている。
とうもろこしの黄色は、ルテインやゼアキサンチンと呼ばれるカロテノイドの色。これらは目の黄斑に集まる色素として知られ、油や加熱と組み合わせると吸収されやすくなる。
粒を丸ごと食べることで、糖と同時に食物繊維もとれる。主食の仲間として量を見ながら、油やほかの食材と合わせると、夏の食卓で扱いやすくなる。