紫外線が強まる季節を迎えると、日焼け止めや日傘、帽子といった外側からの対策に意識が向かいます。
一方で、口から摂る食品が皮膚の状態に与える影響にも、近年ますます注目が集まっています。
今回ご紹介するのは、毎日ブドウを食べることで、紫外線による皮膚ダメージが軽減された、というアメリカの研究結果です。
この研究を主導したのは、長年ブドウのポリフェノールを研究してきたDr. John Pezzuto氏。健康な成人を対象に、2週間にわたって毎日ブドウパウダーを摂取してもらい、その前後で皮膚のUV反応を比較しました。
結果として、紅斑(日焼けによる赤み)への耐性向上、酸化ストレスマーカーの低下、皮膚バリア関連遺伝子の発現変化といった、複数の指標で改善が報告されました。
興味深いのは、これらの変化が皮膚だけでなく、腸を起点とした全身的な反応の一部として捉えられている点です。
今回は、研究の中身と「腸-皮膚軸」というキーワードから、食を通じた紫外線対策の新しい視点を見ていきます。
記事の要点
- 健康成人29名を対象とした2週間の試験で、フリーズドライブドウパウダー(生のブドウ約3カップ分に相当)を毎日摂取した結果、UV照射後の皮膚における酸化ストレスマーカー(マロンジアルデヒド)の低下が報告されました。
- 参加者の約3分の1で紫外線による紅斑反応への耐性が向上し、皮膚バリア形成に関わる遺伝子の発現にも変化がみられたことが、ACS Nutrition Science誌に発表されました。
- 研究者は、ブドウに含まれるフラボノイドやポリフェノールが腸内で代謝され、腸-皮膚軸を介して皮膚の保護機能に作用している可能性を指摘しています。