北米放射線学会(RSNA)の年次総会で発表された画期的な研究によると、「ビール腹」として知られる腹部肥満は、単なる全身の体重増加以上に、心臓の構造に危険な変化をもたらすことが明らかになりました。特に男性においてその傾向が顕著です。
研究チームが高度な心臓MRI検査を用いて分析したところ、腹部の過剰な脂肪は、心臓病や心不全のリスクを高める有害な「心臓のリモデリング(心筋の再構築や変容)」と密接に関連していることが判明しました。
記事の要点
- 「ビール腹」(内臓脂肪)は有害な心臓リモデリングと関連しており、BMIが正常な人でも心疾患や心不全のリスクを高めます。
- 男性は腹部脂肪による心臓への悪影響がより顕著ですが、これは女性におけるエストロゲンの保護作用によるものと考えられます。
- BMIが「正常」でも内臓脂肪が危険なレベルにある人は多く、WHRが0.90(男性)または0.85(女性)を超えると心血管疾患のリスクが高くなります。
- 一般的な肥満(心腔を拡大させる)とは異なり、腹部脂肪は心筋を厚くする一方で心腔を縮小させ、ポンプ効率を低下させ、心不全につながります。
- 毎日の運動、自然食品の摂取、加工糖やアルコールの摂取を避けること、そして体重を安定させること(ヨーヨーダイエットは避けること)が、腹部脂肪と心臓リスクを軽減する鍵となります。