DMSOの眼科領域で注目される万能化合物の実力
目の健康は、多くの人にとって切実な関心事です。加齢とともに視力が低下し、飛蚊症や白内障、緑内障、加齢黄斑変性といった疾患に悩まされる方は少なくありません。
これらの眼疾患の多くは、現代の眼科医療でも根本的な治療が難しいとされており、進行を遅らせることが治療の主な目標となっているのが現状です。
日本では高齢化の進行に伴い、眼科疾患の患者数は年々増加しています。緑内障は日本人の失明原因の上位を占め、加齢黄斑変性も高齢者を中心に急速に増えています。
スマートフォンやパソコンの長時間使用による眼精疲労やドライアイに悩む若い世代も増えており、眼の健康は全世代の課題といえます。
そうしたなか、海外では「DMSO(ジメチルスルホキシド)」という化合物が眼科領域で大きな注目を集めています。
DMSOは1960年代に発見された単純な有機化合物ですが、抑炎作用、血行促進、組織保護など多彩な治療特性を持ち、神経疾患から疼痛緩和、自己免疫疾患まで幅広い健康問題に対する効果が報告されてきました。
今回は、このDMSOの眼科領域における可能性について、海外の詳細な報告をご紹介します。
記事の要点
- DMSOは眼に対する独自の親和性を持ち、従来の眼科治療では対応困難とされる飛蚊症、白内障、緑内障、加齢黄斑変性、網膜色素変性症など幅広い眼疾患に対する効果が報告されている。
- 動物実験ではDMSOが網膜の虚血性障害、強い光による損傷、変性疾患から網膜細胞を保護することが確認され、臨床試験でも網膜色素変性症や加齢黄斑変性の患者に視力改善が見られた。
- 生まれつきの失明からの視力回復や、数十年にわたる失明後の機能的視力の回復など、現代医療では不可能とされる事例も報告されている。