ロングCOVID(PASC)は、世界で8,000万人から4億人に影響していると推定されています。新型コロナの急性期を乗り越えたあとも、数か月にわたって抜けない倦怠感、気分の落ち込み、頭にもやがかかったような感覚。
多くの人が経験しているにもかかわらず、その原因は長く曖昧なままでした。そこへ、脳の中で眠っていたウイルスが目を覚ますことが関わっているのではないか、という研究が報告されました。
2026年6月、Frontiers in Pharmacology誌に掲載されたもので、ほとんどの人が子どものころに感染するありふれたウイルス、HHV-6Bの再活性化と、その目印になるタンパク質「SITH-1」に注目した内容です。
ウイルスそのものだけでなく、再活性化を防ぐために食事から何ができるのかも、あわせて見ていきます。
記事の要点
- HHV-6Bの再活性化で嗅球に現れるSITH-1が、アセチルコリンの低下を介してロングCOVIDの倦怠感やうつ症状に関わる可能性が報告されました。
- 抗SITH-1抗体が陽性だった患者では、アセチルコリンを増やす薬ドネペジルによって倦怠感とうつのスコアが有意に改善しています。
- ウイルスの再活性化は免疫が抑え込んでいるため、免疫を支える栄養と、炎症をやわらげる食事が日々の備えになると考えられます。