太鼓のばちに似た、長さ20〜50cmの細長いさや。この姿から、モリンガは英語圏で「ドラムスティックツリー」と呼ばれています。
原産地はヒマラヤ南麓のインド北部で、いまはインド、アフリカ、東南アジア、中国の雲南省など、熱帯から亜熱帯にかけて広く栽培されています。葉、花、若いさや、種子、樹皮、根のほぼすべてが、食用や薬用に使われてきた木です。
2026年9月26日、中国・雲南熱帯作物研究所の研究チームが、このうち葉と茎に絞って抗菌・抗炎症の研究を整理した論文を、国際分子科学誌(International Journal of Molecular Sciences)に発表しました。PubMedなど4つのデータベースから選ばれた134件の文献が対象です。
記事の要点
- モリンガの葉と茎の抽出物は、黄色ブドウ球菌や大腸菌など多くの菌の増殖を、おおむね0.2〜4mg/mLの濃度で抑えると報告されています。
- 同じ植物の成分が、炎症の司令塔であるNF-κBを抑え、体の防御スイッチであるNrf2を働かせる経路も報告されています。
- ただし根拠の中心は試験管と動物の実験で、人を対象にした大規模な試験はまだありません。
この先では、葉と茎に含まれる5つの成分グループの働きや、試験管・動物実験における抗菌・抗炎症の詳細なメカニズム、さらに人での検証状況や日常への応用について解説しています。
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