年齢を重ねるにつれて、階段の上り下りや立ち上がりのときに、膝の違和感を覚える人は少なくありません。膝の関節は、毎日の歩行や動作を支える大切な部分で、いちど傷むと日常の動きに影響が及びます。
だからこそ、食事や生活のなかで膝の健康を支えられるものがあるなら、早いうちから知っておきたいところです。
乳製品は、カルシウムやたんぱく質を届けてくれる、骨や筋肉に身近な食品です。ただ、膝の関節との関係については、これまで十分な証拠がそろっていませんでした。
そこに、日本の地域住民1万人あまりを11年にわたって追いかけた研究が、一つの手がかりを示しました。栄養学の専門誌『Clinical Nutrition』に2026年(65巻)で公開された報告です。同じ乳製品でも、牛乳とヨーグルト・チーズとで、膝との結びつきが分かれていました。
記事の要点
日本の40~74歳、1万411人を11年追った研究で、乳製品をよく食べる人ほど、膝の変形性関節症を発症する割合が低い関係が報告されました。
この結びつきは、牛乳よりも発酵乳(ヨーグルトとチーズ)で強く、発酵乳の摂取が最も多い群では、まったくとらない群に比べて発症のリスクが3割ほど低い関係でした。
日本は乳製品の摂取がもともと少なめで、その中での差が見えた研究です。ヨーグルトやチーズを食卓に少し加える取り入れ方が、一つのヒントになります。