掲載されたのは、わずか3ページの短い報告でした。2007年4月25日、米国の医学誌JAMAに、10日間のベッド上安静が高齢者の筋肉に何をもたらすかを調べた研究が載りました。
実施したのは、米国アーカンソー医科大学(UAMS)の研究室で、第一著者はパトリック・コルテバイン氏です。参加者は、平均67歳の健康な高齢者12人。食事はエネルギーの過不足がなく、たんぱく質は推奨量にあたる体重1kgあたり0.8gが含まれていました。
食事の中身を整えていても、動かない10日間は筋肉の「つくる力」に影響した、と報告されています。栄養と活動を切り離さずに見る視点は、20年近くたった今も読み返す価値があります。
記事の要点
- 平均67歳の健康な高齢者12人が10日間ベッド上で過ごし、たんぱく質の推奨量(体重1kgあたり0.8g)の食事をとりました。
- 安静後、筋たんぱく質の合成率は30%低下し、下肢の除脂肪量は0.95kg減少したと報告されています。
- 同じ研究グループの続報では、膝を伸ばす筋力などの低下が示され、安静中のたんぱく質の摂り方を工夫する検討も進められています。
この先では、10日間の安静が筋たんぱく質の合成や下肢の除脂肪量に与えた具体的な数値データの詳細に加え、続報で判明した筋力や持久力への影響、そして安静中の栄養管理に向けたアプローチについて詳しく解説しています。