最新|赤身肉に多い「人が作れない糖」Neu5Gc:摂取量が最も多いグループで2型糖尿病のリスクが63%高いと学会で報告

最新|赤身肉に多い「人が作れない糖」Neu5Gc:摂取量が最も多いグループで2型糖尿病のリスクが63%高いと学会で報告

ほとんどの哺乳類が自分の体で作っている糖が、人間だけは作れません。進化の途中でその遺伝子が働かなくなったためで、名前はN-グリコリルノイラミン酸、略してNeu5Gc(ニューファイブジーシー)といいます。体では作れないのに、食べ物から入ってくることがわかっており、その主な供給源が牛肉や羊肉などの赤身肉です。

2026年9月末からのEASD(欧州糖尿病学会)年次総会で、この糖の摂取量と2型糖尿病の発症を結びつけた発表が報じられました。

フランスの約9万人を追跡した結果で、肉に由来するNeu5Gcの摂取量が最も多いグループは、最も少ないグループより2型糖尿病の発症リスクが63%高かったとされています。まだ査読を受けた論文になっておらず、数値は最終解析で変わる可能性があると発表側が述べている段階です。

この記事では、その結果を紹介したうえで、Neu5Gcがなぜ体に入るのか、なぜ炎症と結びつけて語られるのか、糖尿病との間は動物の研究でどこまで確かめられているのかを、原著をたどって整理します。

記事の要点

  • フランスの89,953人を中央値7.2年追跡した結果、肉由来のNeu5Gc摂取量が最も多いグループは最も少ないグループより2型糖尿病のリスクが63%高いと、EASD年次総会で報告されました。
  • Neu5Gcは人が作れず、赤身肉に多く、食べると体の組織に取り込まれて抗体と結びつくことが、2003年以降の原著で示されています。
  • 糖尿病とのつながりは、マウスで支持する報告とブタで差がなかった報告に分かれていて、赤身肉に含まれるヘム鉄など別の成分との区別もまだついていません。

この先では、学会発表の数値を調整の段階ごとに並べて、63%がどこまで残ったのかを確かめます。Neu5Gcが体に入ってから炎症につながるまでの道筋を、研究の種類ごとに追い、糖尿病への接続が動物実験で割れている点も取り上げます。食卓では、Neu5Gcをほとんど含まない食品との組合せを考えます。