セリアック病はなぜ貧血から見つかるのか:小腸の絨毛が鉄の入口だった

セリアック病はなぜ貧血から見つかるのか:小腸の絨毛が鉄の入口だった

セリアック病というと、パンや麺を食べたあとの腹痛や下痢を思い浮かべるかもしれません。ところが実際には、お腹の症状が目立たないまま、疲れやすい、階段で息が切れる、髪が抜けやすいといった鉄欠乏性貧血の症状から見つかる人がいます。

腸の病気が、なぜ血液の変化として現れるのでしょうか。その答えは、食べ物から鉄を取り込む小腸の入口にあります。

セリアック病では、小麦・大麦・ライ麦に含まれるグルテンへの免疫反応が小腸の粘膜に続きます。すると、栄養を吸収するために表面積を広げている絨毛が短くなり、鉄を体へ渡す流れが細くなります。鉄を食べる量と同じくらい、「吸収できる小腸」が保たれているかが大きく関わる病気です。

記事の要点

  • セリアック病では、グルテンへの免疫反応によって十二指腸を含む小腸粘膜が傷み、鉄を吸収する面積と機能が低下します。
  • 成人の前向き研究では、グルテン除去食のみで貧血の回復が進みましたが、体内の鉄の蓄えが戻るまでには長い時間がかかりました。
  • 診断後の食事はグルテンを除くことに加え、鉄・葉酸・亜鉛・マグネシウム・食物繊維を補える食品の組み合わせが大切です。

この先では、検査や食事管理で迷いがちなポイントを整理し、今日からの献立にそのまま取り入れられる具体的な栄養バランスと実践のヒントを詳しく解説しています。