ふっくらと焼き上がったチャパティ。小麦粉と水だけで作るインドの薄焼きパンで、南アジアの食卓では毎日のように主食として並びます。特別な調味料も油も使わない、いたって素朴な一枚です。
そのチャパティの生地に、発芽処理をしたフェヌグリークの粉を少し混ぜ込むだけで、食後の血糖値やインスリンの反応が変わるという報告があります。フェヌグリークは、カレーの香り付けや伝統医学で古くから使われてきたマメ科のハーブです。
今回の研究は、その粉をそのまま加えるのではなく、いったん発芽(スプラウト化)させてから使うという一手間に注目しました。
発芽は、種子が芽吹く準備を始める過程で酵素の働きが活発になり、たんぱく質や食物繊維、抗酸化物質などの含有量が変化することが知られています。
健康な成人を対象にした無作為化クロスオーバー試験で、この発芽処理をしたフェヌグリーク入りチャパティと、普通の小麦チャパティを食べ比べる実験が行われました。
記事の要点
- 健康な成人18人(18〜25歳)を対象にした無作為クロスオーバー試験で、7.5%の発芽処理フェヌグリークを配合した小麦チャパティと、通常の小麦チャパティが比較されました。
- 発芽処理によってフェヌグリークにも小麦にもたんぱく質・食物繊維・抗酸化能の上昇が見られ、総フェノール量は55.82から110.17mg GAE/100gへとほぼ2倍に増えていました。
- フェヌグリーク入りチャパティを食べた後は、食後の血糖値とインスリンの反応が通常のチャパティに比べて有意に低く、官能評価でも高い受容性が示されました。