健康診断の血液検査で、マグネシウムの値まで測る機会はあまりありません。けれども、その値と血糖の関係を世界の24本の研究から集めた分析が、2026年に栄養と健康の専門誌Journal of Health, Population and Nutritionに掲載されました。
イランの研究チームによる系統的レビューで、血清マグネシウムの値が上がるごとに糖尿病のリスクがどう変わるかを、用量反応という方法で調べています。
追跡研究をまとめると、血清マグネシウムが0.20mmol/L高いごとに、2型糖尿病のリスクは8%低い関係でした。一方で、糖尿病の手前の段階である糖尿病予備群では、追跡研究の数が2本と少なく、はっきりした関係は示されていません。
血液中のマグネシウムと血糖が並んで動く背景には、インスリンの合図を受け取る分子が、マグネシウムを2か所で使っているという仕組みがあります。マグネシウムは、日本人の平均摂取量が推奨量を大きく下回っている栄養素でもあります。
記事の要点
- 血清マグネシウムが0.20mmol/L高いごとに、2型糖尿病のリスクは8%低いという関係が、追跡研究の統合から報告されました。
- インスリンの合図を細胞の中へ伝える受容体の酵素は、エネルギー源ATPと組んだマグネシウムに加え、別の場所でもう1つマグネシウムを必要とします。
- 低い血清マグネシウムを伴う糖尿病予備群の人では、マグネシウム補給で空腹時血糖が下がった試験があり、日本人の摂取量は推奨量より1日50〜120mgほど少ない状態です。
この先では、インスリンの受容体がマグネシウムをどこでどう使うのかを、図にして説明します。アーモンド・納豆・玄米ごはんなどの100gあたりの量を並べ、推奨量との差をどの食品で埋めるかもまとめました。血清マグネシウムの値を読むときの注意点にも触れています。
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