魚をよく食べる人と、ほとんど食べない人。年齢や性別をそろえて比べたとき、肺がんになっている割合はどれくらい違うのでしょうか。中国南西部・重慶で行われた症例対照研究が、この問いに具体的な数字で答えています。
肺がんは世界的にも死亡数の多いがんの一つで、タバコとの関連がよく知られていますが、食事や睡眠といった生活習慣との関連についても、研究が積み重ねられてきました。今回のような地域に根ざした調査は、その土地の食文化を反映した知見として、独自の価値を持っています。
研究チームは、2023年8月から2024年9月にかけて、肺がんと診断された322人と、年齢層・性別をそろえたマッチ対照644人、合計966人を対象に調査しました。研究は2026年、学術誌PLOS ONEに発表されたと報告されています。
記事の要点
- オメガ3系脂肪酸の摂取量が1日あたり1g増えるごとに、肺がんのオッズは0.82倍に下がっていたと報告されています。
- 摂取量が最も多い群は、最も少ない群に比べてオッズが0.50倍と、約半分まで下がっていたとされています。
- 良好な睡眠パターンも、肺がんのオッズを0.59倍に下げる独立した要因として関連していたとされています。
この先では、摂取量を三分位に分けたときのオメガ6系・総PUFAの数値や、観察研究という手法だからこそ気をつけたい読み方、そして青魚やナッツなど日々の食事でオメガ3系脂肪酸を増やす具体的な食材の目安を見ていきます。