最新|亜鉛不足の施設入居高齢者:1日60mgの補給で、8か月後に追跡できた全員が基準値へ届いた

最新|亜鉛不足の施設入居高齢者:1日60mgの補給で、8か月後に追跡できた全員が基準値へ届いた

施設の看護師が朝の薬を配ると、その中に小さなカプセルが一つ混ざっています。亜鉛が入っているのか、量の少ない対照のものなのか、受け取る入居者にも渡す職員にも分かりません。米国ボストン近郊の介護施設で行われた臨床試験は、この朝の習慣のなかで進められました。

沖縄の介護施設では、入居者の血清亜鉛が5年間ほとんど改善しなかったという調査が報告されています。では、足りない人に補給したら、血液の数値はどこまで戻るのか。2026年9月30日に公表された新しい論文が、その問いに数字で答えています。

記事の要点

  • ボストン近郊の介護施設で、血清亜鉛が70μg/dL未満だった65歳以上の入居者105人を、亜鉛5mg・30mg・60mgの3群に割り付けた二重盲検試験が報告された。
  • 8か月時点で血清亜鉛が70μg/dL以上に届いたのは、60mg群が30人中30人、30mg群が28人中13人、5mg群が26人中0人だった(最後まで追跡できた人の数)。
  • 60mg群で血清銅への影響や中等度以上の有害事象は報告されなかったが、60mg/日は成人の耐容上限量(40mg/日)を上回る量で、服用管理のもとで行われた試験の結果である。

この先では、試験の背景や除外基準となった詳細な条件、そして日本の介護現場における亜鉛管理への具体的な応用策について詳しく掘り下げています。