最新|自閉症の子の癇癪に悩む人へ:オメガ3摂取で易怒性とことばの乱れが和らいでいた

最新|自閉症の子の癇癪に悩む人へ:オメガ3摂取で易怒性とことばの乱れが和らいでいた

「もう少し落ち着いて」と声をかけても、なかなか気持ちが収まらない。伝えたいことがあるはずなのに、うまく言葉にできずもどかしそうな表情を浮かべる。自閉症スペクトラム障害(ASD)のあるお子さんを育てているご家庭では、こうした場面に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸(EPA・DHA)は、脳の発達や情緒の安定を支える栄養素として、ASDのある子どもへの補助的な取り組みの一つに数えられてきました。ただし、これまでの臨床試験の多くは単一の評価尺度で効果の有無を判定しており、そのたびに「はっきりした差は見られなかった」という結果が積み重ねられてきた経緯があります。

その見方を揺さぶる報告が、2026年8月に学術誌『Nutrients』に掲載されました。スペイン・ハエン大学の研究チームが、これまでに実施された12件の無作為化比較試験を、8種類の評価尺度を束ねたうえで改めて解析し直したところ、単一尺度では見えてこなかった変化が浮かび上がったといいます。

かんしゃくが落ち着き、思いが少しでも言葉で伝わりやすくなることは、お子さん本人だけでなく、日々向き合うご家族にとっても大きな意味を持つはずです。

記事の要点

  • 自閉症スペクトラム障害のある子ども向けのオメガ3補給に関する臨床試験12件を、8種類の評価尺度を束ねて改めて解析したメタ解析が発表されました。

  • 易怒性(かんしゃくなど)とことば・コミュニケーションの乱れの2領域で、オメガ3補給群に統計的に有意な改善が見られたと報告されています。

  • 過去の解析の多くは単一の尺度にとどまっていたための見落としで、研究間のばらつきはほとんどなく、出版バイアスの証拠も見つからなかったといいます。