最新|ビタミンDが低い人に白内障が多かった:水晶体の細胞を老けさせない受容体VDR

最新|ビタミンDが低い人に白内障が多かった:水晶体の細胞を老けさせない受容体VDR

虫垂の病気は、ビタミンDの多い少ないで差がありませんでした。2026年に「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載された研究で、わざと「関係がないはず」の病気として調べられた項目です。その一方で、同じ人たちのあいだで白内障は、血液中のビタミンDが低い組で1.71倍多く見つかっていました。

台湾の研究グループによるこの研究は、世界の医療機関の電子カルテをつないだデータベース「TriNetX」を使い、50歳以上の人を最大10年間追ったものです。ビタミンDが低い状態が2回続いた人と、十分あった人を、年齢や持病などの背景をそろえて23万3,425人ずつ組にして比べています。

カルテから過去を振り返る形の研究なので、ビタミンDが白内障の原因だとまでは言えません。それでも、目のレンズの細胞の中でビタミンDがどこに触れているかは、細胞の研究で少しずつ見えてきています。帝京大学の研究グループが、水晶体の細胞でビタミンDの受容体を減らすと、細胞が老化の印を示すと報告しています。

記事の要点

  • 50歳以上の約46万人を最大10年追った研究で、ビタミンDが低い状態が続いた人は白内障が1.71倍多かったと報告されています。
  • 水晶体の細胞では、ビタミンDの受容体VDRが活性酸素を消す酵素を増やし、細胞の老化を抑えることが培養細胞で確かめられています。
  • 日本人のビタミンD摂取量は目安量に届いておらず、さけ1切れやきくらげで食卓から補える量です。

この先では、偽の関連を見分けるために研究が置いた「物差し」の結果と、ビタミンDの受容体が水晶体の細胞で動かす2つの抗酸化酵素の働きを解説します。大量のサプリで白内障手術が減らなかった試験の中身も紹介し、さけ・さんま・きくらげの1回分の量と、日本人の摂取量の差を数字で並べます。

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