夏の食卓に、真っ赤に熟れたトマトが並ぶ季節になりました。冷やしてそのまま、あるいはトマトソースやジュースにして、暑い時期にはとくに手が伸びる野菜です。
あの鮮やかな赤色のもとになっているのが、リコピンという成分です。抗酸化のはたらきで知られるリコピンですが、近年、その関心は肌や体重から、血管そのものへと広がってきています。
2026年、栄養学の専門誌『Nutrients』に、リコピンを含む食品と血管の健康の関係を、これまでの研究を集めて評価したメタ解析が報告されました。日本のチームが主導し、国内外の文献を丁寧に集めたこの研究は、健康な成人で「血管の内側のしなやかさ」がどう変わるかに注目しています。
この報告をたどると、夏のトマトが血管の内側へどう働きうるのかがわかります。
記事の要点
2026年に報告された日本主導のメタ解析で、リコピンを含む食品を続けてとると、血管の内側のしなやかさ(FMD)が改善したと示唆されました。
7日以上リコピン食品をとった4つの研究(182人)で、血管の広がりやすさを示すFMDが平均1.36ポイント高まったと報告されています。
リコピンはトマトの赤色のもとになる抗酸化成分で、加熱や油と合わせると吸収されやすくなります。