最新|心臓と腎臓と代謝の不安を抱える人へ:血中セレンが高いと死亡リスクは38%低かった

最新|心臓と腎臓と代謝の不安を抱える人へ:血中セレンが高いと死亡リスクは38%低かった

健診で高血圧、血糖、腎機能のどれか一つでも引っかかったことのある人は、思っている以上に多いはずです。アメリカでは成人の半数近くが、心臓・腎臓・代謝のいずれかに何らかの異常を抱えていると報告されています。

血圧が高め、血糖値がわずかに基準を超えている、腎機能の数値が少し低い。ひとつひとつは軽度でも、これらが重なり合うと死亡リスクが跳ね上がることが、近年の研究で繰り返し示されてきました。心臓と腎臓と代謝は別々の臓器の問題ではなく、炎症と血流という共通の仕組みでつながっているためです。

そんな心臓・腎臓・代謝の悩みを抱える人にとって、日々の食事に関わるある栄養素が生存率を左右している可能性が浮かび上がっています。

2026年9月、アメリカの大規模健康調査のデータを使った新しい研究が、血液中のセレン濃度と死亡リスクの関係を明らかにしました。同じ病気を抱えていても、血液検査の数字ひとつで、その先の見通しが変わってくるかもしれません。

記事の要点

  • アメリカの成人6,072人を追跡した研究で、血中セレン濃度が最も高い層は最も低い層より全死亡リスクが38%低いと報告されました(HR 0.62、P=0.003)。
  • 血中セレン濃度と死亡リスクの関係はL字型で、ある水準までは濃度が上がるほどリスクが下がり、その先は横ばいになる傾向が示されました。
  • 炎症を映す複数の血液指標がこの関係の一部を仲立ちしており、腎臓の状態が進んでいる人でも進んでいない人でも、同じ傾向が確認されました。

この先は、心臓・腎臓・代謝をひとつながりで捉えるCKM症候群の考え方、6,072人のデータから見えた血中セレン濃度と死亡リスクの関係、病気の進み具合や炎症との関わりを詳しくお伝えします。あわせて、日々の食事でセレンを補うための食品の選び方もご紹介します。