最新の記事

JAPAN HEALTH / STORIES
解毒を支える3つのミネラル:セレンと亜鉛とモリブデンの働き

解毒を支える3つのミネラル:セレンと亜鉛とモリブデンの働き

食べ物や水、日々吸い込む空気から、気づかないうちに重金属が体に入り込んでいると聞いたら、意外に思う方もいるかもしれません。 カドミウムや鉛、ヒ素、水銀といった重金属は、環境中の汚染や食生活、職業を通じて少しずつ体内に蓄積することがあり、なかでもカドミウムは肝臓や腎臓に何十年もとどまることが知られています。 アメリカの栄養製品会社Designs for Healthが医療従事者向けに運営する情報サイトCASIに、自然療法医のC. Ambrose氏が寄稿した記事「Minerals for Detoxification Support」があります。 この記事は、重金属や毒素への対策とし

続きを読む
Japan Health
最新|鉄過剰と心血管の早すぎる老化:症状が出る前の心臓と血管の変化

最新|鉄過剰と心血管の早すぎる老化:症状が出る前の心臓と血管の変化

鉄と聞くと、多くの方は「足りているかどうか」を気にするのではないでしょうか。貧血、疲れやすさ、めまい。鉄が不足したときのサインはよく知られています。 けれども今回の話は、その逆側です。鉄が「多すぎる」とき、体の中で何が起きているのか、というテーマになります。 しかも、はっきりした症状が出るよりもずっと前の段階の話です。 ポーランドの研究チームが、鉄が体にたまりやすい体質を持つ人たちを調べたところ、心臓や血管の働きに、通常の検査では見つけにくい小さな変化がすでに現れていた。 そんな報告が2026年に発表されました。心臓のポンプ機能は正常で、心臓病の診断もついていない人たちのデータ

続きを読む
Japan Health
最新|鉛の毒性と天然の抗酸化物質:解毒剤として注目される5つの成分

最新|鉛の毒性と天然の抗酸化物質:解毒剤として注目される5つの成分

子どもの血中鉛濃度について、アメリカ疾病対策センター(CDC)が「注意が必要」とする参照値は、いまでは3.5µg/dLに設定されています。1960年代には60µg/dLが目安でしたから、半世紀あまりで基準は20分の1以下まで引き下げられたことになります。 これは鉛という金属が、ごく低い濃度でも体に影響しうると考えられるようになった歴史でもあります。 鉛は水道管や古い塗料、土壌、一部の食品などを通じて、知らないうちに体内へ入り込むことがあります。いったん入ると、その大部分は骨に長くとどまります。では、すでに体に入ってしまった鉛に対して、私たちにできることはあるのでしょうか。 Int

続きを読む
Japan Health
最新|タウリンが支える代謝と老化:ミトコンドリアから捉え直す栄養の役割

最新|タウリンが支える代謝と老化:ミトコンドリアから捉え直す栄養の役割

タウリンと聞いて、栄養ドリンクのラベルや、いかやたこ、貝の料理を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。これまでは「疲れたときに補う成分」「抗酸化に働く成分」というイメージで語られることが多い栄養素でした。 ところが2026年に栄養学の専門誌『Food & Function』へ発表されたレビュー論文では、タウリンがもっと広い場所、代謝、炎症、そして老化が交わるところに立つ栄養として描かれています。 手がかりになるのは、細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアとの関わりです。タウリンを単なる抗酸化物質ではなく、エネルギーづくりを陰で支える存在として見直そう、という内容になっ

続きを読む
Japan Health
最新|コロナ後遺症の疲労とセレン不足:自己抗体が重なるとリスク2倍

最新|コロナ後遺症の疲労とセレン不足:自己抗体が重なるとリスク2倍

体調を崩してから何か月も経つのに、朝から体が重く、以前のように動けない。血液検査を受けても特に異常はありませんと言われてしまう。新型コロナウイルスに感染した後、そうした状態が続いている方は少なくないかもしれません。 コロナ後遺症の疲労は、多くの場合、通常の血液検査だけでは原因がはっきりしないまま時間が過ぎていくことが知られています。甲状腺の状態を映すとされるTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値も、正常範囲に収まっていることが珍しくありません。 2026年6月、ドイツの研究チームが発表した論文は、この「検査に映りにくい疲労」の背景に、必須ミネラルであるセレンの状態と、体内でつくられるある

続きを読む
Japan Health
ズッキーニの栄養:収穫のタイミングで変わる抗酸化力

ズッキーニの栄養:収穫のタイミングで変わる抗酸化力

夏の家庭菜園で人気のズッキーニは、育てやすく実つきもよいことから、収穫を楽しみにしている方も多い野菜です。輪切りにしてオリーブオイルで焼くだけでも、瑞々しい果肉とほのかな甘みが引き立ちます。 その見た目や食べやすさの奥には、収穫のタイミングや品種によって中身が変わる、という研究の話があります。 低カロリーな夏野菜として親しまれているズッキーニは、育て方や収穫の時期によって栄養や抗酸化物質の量も変わる、奥行きのある食材です。 ◼️記事の要点 * ズッキーニは水分約95%で低カロリーながら、鉄や銅などのミネラルを含む栄養密度の高い野菜として報告されています。 * 緑色の品種を

続きを読む
Japan Health
最新|ビタミンD3と糖尿病の血管:内皮機能と血管反応性を改善した実験研究

最新|ビタミンD3と糖尿病の血管:内皮機能と血管反応性を改善した実験研究

糖尿病という言葉を聞くと、まず血糖値の数字を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど糖尿病で本当に問われるのは、高い血糖が長く続くことで血管が静かに傷んでいくことだと言われています。 心臓、腎臓、目、足先。全身に張りめぐらされた血管がしなやかさを失っていく。その入り口にあるのが、血管の内側を覆う「内皮」と呼ばれる薄い細胞の層の働きの低下です。 近年、日光を浴びてつくられるビタミンとして知られるビタミンDが、血糖だけでなく血管そのものに関わる可能性に関心が集まっています。 2026年5月、ブラジルの研究チームが学術誌『Pharmaceuticals』に、2型糖尿病のモデルラットに

続きを読む
Japan Health
最新|脂肪は量より質:パルミチン酸とオレイン酸が分ける糖尿病リスク

最新|脂肪は量より質:パルミチン酸とオレイン酸が分ける糖尿病リスク

脂っこいものは控えめにとよく言われます。健康診断が近づくと、揚げ物や脂身を少し我慢する方も多いのではないでしょうか。 けれど近年の研究では、脂肪は「どれだけ摂るか」よりも「どんな種類を摂るか」のほうが、体への影響を大きく左右すると考えられるようになってきました。 2026年、スペインのバルセロナ大学(UB)や糖尿病・関連代謝疾患の研究ネットワーク(CIBERDEM)などのチームが、内分泌・代謝学の専門誌『Trends in Endocrinology & Metabolism』に、2型糖尿病と脂肪酸の関係をまとめたレビューを発表しました。 そこで主役として比べられたのが、

続きを読む
Japan Health
夏の枝豆という回復食:オルニチンとビタミンB群がいたわる肝臓と夏の疲れ

夏の枝豆という回復食:オルニチンとビタミンB群がいたわる肝臓と夏の疲れ

冷えたグラスの横に、塩をふった枝豆がひと皿。夏のはじまり、居酒屋でも家の食卓でも、当たり前のように並ぶ組み合わせです。さやから豆を押し出して口へ運ぶ手が止まらず、気づけば山盛りが空になっている。 そんな夏の風景の中で、この緑の豆は「ビールのおとも」として長く親しまれてきました。 その気軽な立ち位置の裏で、枝豆は栄養の詰まった夏の作物でもあります。糖質をエネルギーに変えるビタミンB群、肝臓の働きに関わるアミノ酸のオルニチン、汗で失われやすいカリウムや鉄。 旬は7月から9月、いまがまさに畑からとれたてが出回る季節です。ビールと枝豆という定番を、夏の疲れをほどく回復食として見直してみる

続きを読む
Japan Health
最新|マグネシウムは形で選ぶ:脳と睡眠で変わる新しい使い分け

最新|マグネシウムは形で選ぶ:脳と睡眠で変わる新しい使い分け

ドラッグストアやネット通販でマグネシウムを探すと、酸化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、L-トレオン酸マグネシウム、塩化マグネシウムと、よく似た名前がずらりと並びます。 同じマグネシウムなのに、なぜこれほど種類があるのか。値段も飲み心地も、得意な場面も違うと聞くと、どれを選べばよいのか迷ってしまいます。 実のところ、マグネシウムは単体では不安定なため、サプリメントでは、別の成分と結びついた「塩」の形で売られています。この相手役が、クエン酸だったり、アミノ酸のグリシンだったりするわけです。 そして近年は、形ごとに吸収のされ方や体の中での行き先が違うことを確

続きを読む
Japan Health
最新|冷凍と缶詰の果物と野菜:新鮮に劣らない栄養価と賢い選び方

最新|冷凍と缶詰の果物と野菜:新鮮に劣らない栄養価と賢い選び方

果物や野菜は体にいい。これは、ほとんどの方がご存じの話だと思います。けれども、毎日たっぷり食べられているかと聞かれると、自信を持って「はい」と答えにくいのではないでしょうか。 生鮮の果物や野菜は傷みやすく、価格も上がりがちで、まとめ買いをすると使い切れずに傷ませてしまうこともあります。 そこで目に入るのが、スーパーの冷凍コーナーや缶詰の棚です。これらは生鮮品より安く、長持ちします。ただ、安くて日持ちする分、栄養は落ちているのでは?というイメージを持つ方も少なくないはずです。 今回は、海外メディアThe Conversationに掲載された記事をもとに、冷凍・缶詰の果物と野菜が栄養

続きを読む
Japan Health
最新|スペルミジンと免疫老化:高齢者の免疫細胞を若く保つ可能性

最新|スペルミジンと免疫老化:高齢者の免疫細胞を若く保つ可能性

年齢を重ねると、風邪をひきやすくなったり、治りに時間がかかったりすることがあります。若い頃は寝れば治っていたものが、なかなか抜けきらない。その背景には、加齢とともに免疫の働きそのものがゆっくり衰えていく「免疫老化」があると考えられています。 この免疫老化に、食事から摂れる栄養素が関わるかもしれない。そんな見方で注目されているのが、大豆やきのこ、小麦胚芽などに含まれる「スペルミジン」というポリアミンです。 細胞の掃除役であるオートファジーを促す働きが知られ、これまでは心臓や全身の加齢との関連で語られてきました。 今回、65歳以上の健康な高齢者を対象に、スペルミジンが衰えた免疫細胞に

続きを読む
Japan Health
夏の電解質:汗で失うミネラルの補い方

夏の電解質:汗で失うミネラルの補い方

梅雨が明けるころから、体の重さやだるさを感じやすくなる方は少なくありません。汗をたっぷりかいた日の夕方、水を飲んでもなかなかすっきりしない、という感覚を覚える方もいるでしょう。 汗には水分とともに、ナトリウムやカリウム、マグネシウムといったミネラルも含まれています。暑い季節に体調を崩しやすい背景には、こうした電解質の喪失が関わっていることがあります。 夏の体調管理を考えるとき、水分補給と並んで、汗とともに失われるミネラルの補い方を知っておくと、日々の食事の組み立て方が変わってきます。 ◼️記事の要点 * 汗には水分とともにナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの電解質も含まれ

続きを読む
Japan Health