卵、乳、エビ、カニ。子どもの食卓から気づかぬうちに遠ざけている食材が、いくつあるでしょうか。食物アレルギーのある小さな子を育てる家庭では、献立を考えるたびにその食材が頭をよぎります。
スーパーの棚の前で成分表示を何度も見返し、外食のメニューを店員に確認し、幼稚園や学校の給食の献立表に目を通す。そうした確認作業が、毎日の暮らしの中に静かに積み重なっていきます。
親戚の集まりやお祝いの席で、他の子と同じものを食べさせてあげられないもどかしさを感じたことがある方もいるかもしれません。除去食は今の症状を防ぐための大切な手段ですが、それだけで終わってしまってよいのか、他にできることはないのか。そう感じている家庭も多いのではないでしょうか。
中国・無錫の研究チームが、0〜6歳の食物アレルギー児796人を対象に行った大規模な試験から、亜鉛とビタミンBを組み合わせたプロバイオティクスが、その負担を和らげる可能性を示す結果が報告されました。
記事の要点
- 中国のRCTで、食物アレルギーのある0〜6歳児796人に、複合プロバイオティクス・亜鉛・ビタミンB配合の加水分解プロテインミルクを6か月投与しました。
- 皮膚プリックテストの反応や血清総IgE値が、対照群と比べて有意に低下し、6か月後も差が続いていたと報告されています。
- 卵・乳・カニ・エビ・カシューナッツなど、特定の食物アレルギーの有病率そのものも有意に低下したとされています。
この先では、試験の詳しい結果と、亜鉛・ビタミンBが免疫に関わる仕組みを解説しています。除去食の中でこれらの栄養素を補う食事の工夫も、あわせてご紹介しています。