最新の記事

JAPAN HEALTH / STORIES
最新|老化脳で新しいルールに適応する力が落ちる犯人:神経の萎縮ではなくシナプス前のミトコンドリアだった

最新|老化脳で新しいルールに適応する力が落ちる犯人:神経の萎縮ではなくシナプス前のミトコンドリアだった

新しいスマートフォンの操作方法、引っ越し先までの新しい道順、変更されたルール。これまでのやり方を切り替えて新しいパターンに慣れるまで、年を重ねるにつれて少し時間がかかるようになった、と感じたことはないでしょうか。 老化したマウスを使ったある研究が、この「切り替えの遅さ」の背後にある体の仕組みを詳しく調べたところ、これまで有力視されてきた犯人像とは違う結果が見つかったと報告されています。学術誌Aging Cellに発表されたこの研究を見ていきます。 記事の要点 * 老化マウスを使った研究で、加齢に伴う「新しいルールへの適応力」の低下が、神経細胞の樹状突起の縮小とは相関して

続きを読む
Japan Health

      最新|3か月続けたトマトペースト習慣:記憶力だけでなく脳の情報のやり取りまで変えていた

最新|3か月続けたトマトペースト習慣:記憶力だけでなく脳の情報のやり取りまで変えていた

パスタソースに、ミネストローネに、カレーの隠し味に。トマトペーストは、意識するほどのものでもなく、いつの間にか食卓に溶け込んでいる調味料です。特別な健康食品というより、常備品の一つとして扱われている家庭も多いのではないでしょうか。 その何気ない習慣を3か月続けた人たちの脳を調べたところ、記憶力のテストの成績が上がっていただけでなく、脳の中の情報のやり取りのパターンそのものが変わっていたという報告があります。 記事の要点 * 健常な40〜55歳の成人42名を対象にしたクロスオーバー試験で、1日約35gのトマトペーストを3か月続けた期間は、注意力や記憶力のテスト成績が向上し

続きを読む
Japan Health
卵完全図鑑|種類、構造、栄養、調理、食文化、選び方、安全性まで

卵完全図鑑|種類、構造、栄養、調理、食文化、選び方、安全性まで

殻を割ると、透明な白身の中に丸い黄身が現れます。火を通せば白身は白く固まり、黄身はほろりとした口当たりに変わります。同じ卵でも、混ぜる、泡立てる、蒸すという手順で、まったく違う料理が生まれます。 卵は、たんぱく質をとる食材であると同時に、料理の形や食感をつくる材料でもあります。卵焼きから茶碗蒸し、ケーキ、マヨネーズまで、食卓の広い範囲でその性質が生かされています。 殻の中の構造から、鶏と人の歴史、売り場の表示、一個分の栄養、加熱と体内利用まで。身近な鶏卵を17章でたどります。 第1章 30秒で分かる卵 食べているもの この図鑑で扱うのは、ニワトリの卵である鶏卵です

続きを読む
Japan Health

Japan Health Weekly|第3号

Japan Health Weekly は、その週に公開した記事をまとめてお届けする週刊ニュースレターです。 対象期間:2026年9月21日(月)~9月27日(日) ※本文中の記事リンクは「記事の要点」までどなたでもお読みいただけます。続きはJapan Healthフルアクセスでご覧いただけます。 今週のハイライト この週、Japan Healthでは35本の記事を公開しました。 並べてみると、今週は「どれだけ摂るか」という量の話が、いくつもの記事で顔を出していました。 夜中に何度もトイレで目が覚める人では、一日の食塩を2.7g減らしたことで、夜の排尿回数が

続きを読む
Japan Health
最新|内臓脂肪が気になる人へ:海苔をよく食べる習慣で18年後のリスクが最大33%低かった

最新|内臓脂肪が気になる人へ:海苔をよく食べる習慣で18年後のリスクが最大33%低かった

朝ごはんのおにぎりを巻く一枚、コンビニのおにぎりの帯、味噌汁にちぎって落とす一片。日本の食卓では、海苔はほとんど意識されないほど当たり前の存在です。特別な健康食品というより、あって当然の脇役として扱われてきました。 その海苔を、どれくらいの頻度で食べているかが、10年、20年という長い時間のなかで、お腹まわりの脂肪のつき方に関わっているとしたらどうでしょうか。韓国で行われた大規模な追跡調査から、海苔をよく食べる人ほど、内臓脂肪型肥満になりにくかったという結果が報告されています。 記事の要点 * 韓国の成人5,457人を18年間追跡した調査で、海苔の摂取量が最も多い人は最

続きを読む
Japan Health
最新|敗血症の重症化を招くのはミトコンドリアのエネルギー不足だった:チアミン・カルニチン・CoQ10に回復を助ける可能性

最新|敗血症の重症化を招くのはミトコンドリアのエネルギー不足だった:チアミン・カルニチン・CoQ10に回復を助ける可能性

感染症がきっかけで全身状態が急激に悪化する「敗血症」は、集中治療の現場で今も大きな課題であり続けています。抗菌薬や輸液、昇圧剤といった治療が進歩した一方で、なぜ同じ治療を受けても回復する人と重症化する人がいるのか、その分かれ道の正体は長らくはっきりしていませんでした。 2026年、105件もの研究を統合したシステマティックレビューが学術誌Frontiers in Cellular and Infection Microbiologyに発表されたと報告されています。 そこで焦点が当てられていたのは、細胞のエネルギー工場である「ミトコンドリア」の機能不全でした。そして、その回復を後

続きを読む
Japan Health
最新|睡眠の質に悩む人へ:水素をつくる腸内細菌が少ないほど、よく眠れていた

最新|睡眠の質に悩む人へ:水素をつくる腸内細菌が少ないほど、よく眠れていた

同じ水素ゼリーを同じ回数、同じ8週間食べ続けても、眠りの質がはっきり良くなった人と、ほとんど変わらなかった人がいます。年齢や生活習慣に大きな違いがなくても、結果には差がつきました。 「水素を摂取すれば誰にでも同じような効果がある」というのが、これまでの水素研究が置いていた前提でした。ところが広島大学病院の研究グループが、睡眠の質に悩む健康な成人44人を対象に8週間の試験を行ったところ、その前提とは違う結果が見えてきました。 差を分けていたのは、摂った水素の量やタイミングではなく、もともと参加者の腸の中に暮らしていた細菌の種類だったのです。 水素水や水素ゼリーのように、水素を

続きを読む
Japan Health
コロナ後遺症で腸内環境はなぜ乱れるのか:ビタミンDと亜鉛が粘膜を支える

コロナ後遺症で腸内環境はなぜ乱れるのか:ビタミンDと亜鉛が粘膜を支える

感染は治ったはずなのに、疲れが抜けない。頭が働きにくく、お腹の調子まで以前と違う。コロナ後遺症では、このように全身の症状と消化器の不調が一緒に続くことがあります。 その背景として研究されているのが、腸内細菌と腸粘膜の変化です。 一方、患者さんの血液を調べた研究では、ビタミンDや亜鉛が不足している人も見つかっています。ここで大切なのは、「不足しているからコロナ後遺症になった」とすぐに結論づけないことです。感染後の炎症や食欲低下が栄養状態を変えた可能性もあります。 それでも、ビタミンDと亜鉛には腸の壁や免疫を保つ役割があるため、低い状態が続けば腸の回復を妨げる方向へ働きえます。

続きを読む
Japan Health
最新|疲れが取れない本当の理由:ストレスがマグネシウムを奪う悪循環が起きていた

最新|疲れが取れない本当の理由:ストレスがマグネシウムを奪う悪循環が起きていた

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)傘下の国立衛生統計センター(NCHS)の新しい報告によれば、成人の約71.5%が、直近3か月のうちに複数日にわたって疲労を感じたと回答したといいます。女性や若い世代ほど、ほぼ毎日のように疲れを感じる割合が高かったとも報告されています。 夕方になると体が重くなる、朝からすでに疲れが抜けていない。そんな感覚に心当たりのある方は少なくないでしょう。 経皮・経口の両面からマグネシウムの臨床応用を20年以上研究し、『Transdermal Magnesium Therapy(経皮マグネシウム療法)』の著者としても知られる医師のMark Sircus氏

続きを読む
Japan Health
最新|新型コロナ、免疫のブレーキ「ビタミンD受容体」を機能全廃させて暴走か:活性型ビタミンDが、その暴走だけを鎮めた

最新|新型コロナ、免疫のブレーキ「ビタミンD受容体」を機能全廃させて暴走か:活性型ビタミンDが、その暴走だけを鎮めた

同じ新型コロナウイルスに感染しても、数日で回復する人もいれば、肺に強い炎症が広がって入院に至る人もいます。ワクチン接種歴や基礎疾患の有無だけでは説明のつかないこの分かれ目に、免疫の中にある一つの「ブレーキ」が壊されているかどうかが関わっているかもしれません。 2026年9月11日に医学誌『PLOS One』に掲載された研究が、そのブレーキの正体と、壊れたブレーキを立て直す可能性のある成分について報告しています。 研究チームが注目したのは、血液の中で最初にウイルスと向き合う単球やマクロファージという免疫細胞です。新型コロナの重症化には、これらの細胞が炎症物質を大量に放出する「サイ

続きを読む
Japan Health
最新|毎日使うヨウ素塩に葉酸・B12・鉄を足すと、血中濃度が最大3倍に増えた

最新|毎日使うヨウ素塩に葉酸・B12・鉄を足すと、血中濃度が最大3倍に増えた

食卓の塩を、いつもと違う一袋に置き換えるだけ。それだけで体の中の栄養状態が大きく変わるとしたら、驚く人も多いのではないでしょうか。貧血や栄養不足を指摘されても、サプリメントを毎日欠かさず飲み続けるのは、忙しい日々の中で意外とハードルが高いものです。 飲み忘れが続いて結局やめてしまった、袋や瓶を開けるひと手間すら続かなかった、という経験がある方も少なくないかもしれません。「続ける」という行為そのものが、栄養補給における一番の壁になっている、ということはよくあるのではないでしょうか。健康診断で貧血や栄養素の不足を指摘されるたびに、また新しいサプリメントを買い足すのかと、少し気が重くなる

続きを読む
Japan Health
最新|クローン病・潰瘍性大腸炎のある人へ:シュウ酸の多い健康食品が腸の炎症と結びついていた

最新|クローン病・潰瘍性大腸炎のある人へ:シュウ酸の多い健康食品が腸の炎症と結びついていた

ほうれん草のサラダに、素焼きのアーモンド。栄養バランスを気にする人ほど、食卓に置きたくなる組み合わせです。クローン病や潰瘍性大腸炎と付き合いながら、症状が落ち着いている時期には「体にいいものを」と青菜やナッツ類を意識して取り入れている方も、少なくないのではないでしょうか。 ところが、こうした炎症性腸疾患(IBD)のある人にとっては、この「体にいいはずの食品」が、腸の炎症と静かに結びついているかもしれないという報告があります。手がかりは、これまで主に腎結石の原因物質として語られてきたシュウ酸(オキサレート)でした。結石を防ぐための注意点としては聞いたことがあっても、それが腸そのものの

続きを読む
Japan Health